抜け穴だらけの派遣法改正法案 弁護士/毛利 崇

 労働者派遣法の改正案が閣議決定され、国会で審議がなされることになりました。「派遣切り」や「年越し派遣村」がマスコミで大きく取り上げられ、市民の皆さんが派遣労働者の権利保護を訴えてきた成果だと思います。
 もっとも、今回の改正案は「製造業派遣原則禁止」「登録型派遣原則禁止」「日雇い派遣原則禁止」と見た目はいいものの、実際は「例外」の部分が大きく、派遣労働者保護にはほど遠い内容になっています。
 例えば、「製造業派遣」は、派遣会社が常時雇用する「常用型」ならOKということになっていますが、実は、これまで行われてきた製造業派遣の3分の2は「常用型」です。そして、「派遣切り」が騒がれたときに職を失った派遣労働者は、「登録型」よりも「常用型」の方が多いのです。
 しかも、この法案が可決されても実際に施行されるのは3〜5年も先の話で、その間、派遣労働者の救済はなされないことになります。
 このような抜け穴だらけの法案は、国会の審議の中で修正をさせなければなりません。今後、街頭宣伝や署名活動などさらに運動を強める必要があると思います。


(2010年5月)

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