いよいよ本格化してきた「戦争をする国」づくり 弁護士/杉山 潔志

 安部内閣は、昨年7月1日、「積極的平和主義」の名の下に、(1)離島周辺地域や米軍に対する武力攻撃に至らない侵害(グレーゾーン)への自衛隊の武器使用による対処、(2)国際連合の安全保障理事会の決議に基づき軍事行動をする軍隊などへの戦闘現場でない場所での後方支援、(3)PKO活動における駆け付け警護、任務遂行目的のための武器使用、(4)新3要件のもとでの集団的自衛権の行使を閣議決定しました。
 3月には、自民党と公明党が閣議決定を実施する法改正について合意に至り、5月の連休明けの国会に法案を提出する情勢となりました。(1)グレーゾーンへの対応には自衛隊法の「改正」で、(2)後方支援の拡大には周辺事態法の「改正」と海外派兵恒久法の制定で、(3)PKOでの武器使用の拡大にはPKO法「改正」で、(4)集団的自衛権の行使のために武力攻撃事態法や自衛隊法の「改正」で、(5)その他、在外邦人救出のための自衛隊法「改正」、船舶検査法の「改正」で対応することが予定されています。
 これらの法「改正」は、「専守防衛論」という従来の政府の憲法解釈をも大きく逸脱する「積極的軍事主義」にもとづくもので、平和主義を謳う日本国憲法に抵触するものです。法律によって違憲状態をつくり出すやり方は、「全権委任法」という法律でヴァイマール憲法を停止したナチスのやり方と軌を一にするものといえます。
 日本国憲法は、憲法に反する法律には効力がないと定めていますが、国民に対し、不断の努力によって憲法を保持しなければならないとも呼びかけています。
 今、憲法擁護のたたかいは、正念場を迎えています。


(2015年4月)

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