小中一貫校について 弁護士/中尾 誠

 京都市立の小中一貫校は、5校あります。小学校は166校、中学校は73校ありますので、ごく一部です(2014年10月現在)。
 京都市の資料によれば、「すべての中学校区で小中一貫教育に取り組んでいる」とのことです。小中一貫教育を推進するために、小中一貫校が最もふさわしいということであれば、京都市内のすべての小中学校を、「小中一貫校」に再編すればよいと思いますが、必ずしもそのような方針ではないようです。
 今の時代にふさわしい主権者を育てるための制度として、6・3制がベストかどうか、私にはわかりません。しかし、別の制度がベスト(ベター)だとすれば、それは、京都市民にとってのみ妥当するのではなく、全国一律で実施すべきものだと思います。
 今の京都市のやり方は、対象となるごく一部の子供だけを優遇することになる(良い制度だとすれば)、ないし、実験対象として扱うことになる(良いかどうかを確かめるとすれば)かのいずれかだと思います。


(2015年12月)

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