イラク派兵差止請求訴訟に不当判決下る
弁護士 毛利 崇


 2007年3月23日、京都地方裁判所第2民事部において、イラク派兵差止請求訴訟事件の判決言い渡しがありました。
 この判決に際し、原告や弁護団が注目していたのは、(1)生命権(人格権)に基づく派兵差止の訴えが、手続として適法であると認めるか、(2)「日本国がいかなる戦争もしないという、日本国に対する信頼」を法的保護に値する権利として認めるか、(3)イラクの惨状について、判決書で事実認定するかといった点でした。
 今回の判決は、(1)について、手続として違法であるから却下する、(2)について、内容が抽象的であり法的保護に値する権利ではないとの判断をし、(3)については、なんら触れることはありませんでした。
 原告・弁護団は、100頁以上にわたる主張書面を提出し、写真やグラフなどのスライド(パワーポイント)を使用してわかりやすく弁論をし、主張を裏付ける証拠を提出しました。しかし、裁判所は、主張に対する判断を回避し、我々の主張にまったく答えられていない、わずか14頁の判決を下したのみでした。
 原告・弁護団は、今後、大阪高等裁判所でよりよい判決が得られるよう、控訴審に向けて準備を進めているところです。
(2006年5月)
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