再び上程された共謀罪
 反対の声を大きくしていこう!

弁護士 杉山 潔志


 衆議院の解散によって廃案になった共謀罪が特別国会に再上程されました。
 現在の刑法は、犯罪行為に着手して結果を発生させた者、結果が発生しないときは未遂罪が定められている場合に処罰するとしています。また、自己の意思で中止したときは刑を減刑または免除せると定めています。犯罪の準備行為は、処罰の対象とされているもの(内乱予備罪など)だけが予備罪として処罰されます。
 これに対し、共謀罪は、犯罪遂行の合意行為を処罰の対象とするもので、法案は、4年以上の懲役・禁固の刑を定める犯罪を共謀する行為を処罰の対象としているので、600以上の犯罪が共謀罪の対象とし、未遂罪や予備罪のない犯罪を共謀行為で処罰するという犯罪槻念を大転換させるものです。
 政府は、サイバー犯罪条約の批准のために共謀罪を新設すると説明していますが、条約で要件とされている組織犯罪集団の関与が法案では抜け落ちており、労働運動での団体交渉や住民運動での要求行為などが共謀罪の対象とされかねません。また、コンピューターネットワークを利用した犯罪の捜査では通信履歴の保全要請の規定があり、通信の秘密を侵害する危険性があります。サイバー犯罪条約は、2001年に署名されましたが、先進国は1か国も批准していません。人権侵害の危険性の大きい共謀罪に反対する運動を盛り上げましょう。
(2005年10月)
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