労働審判の活用を!Part2 弁護士/毛利 崇

 2006年4月1日から、労働審判制度がスタートしています。労働審判制度は、「残業代が払ってもらえない」「給料が一方的に切り下げられた」というような個々の労働者に関わる労働事件(個別的労働事件と呼ばれます)について、原則として3回の審判期日を経て裁判所で結論をだしてもらえるという制度です。
 これまで、労働事件を裁判所で争うには、訴訟や仮処分という制度がありましたが、いずれも時間や費用がかかることが問題でした。この点、労働審判制度では安価に早期の解決につながる可能性があります。特に明白な法律違反があるような事案では、積極的に活用すべきだと思います。
 私も、現在、残業代不払い、給料の一方的切り下げ、最低賃金に満たない給料設定という事案について、労働審判を申し立てています。相手方の言い分は「残業代は発生しない約束だった」「給料の一方的切り下げには労働者が同意をしていた」といったことですが、残業代は法律で定められていますし、労働者に一方的に不利益になるような切り下げに同意していないことは明白な事案ですので、早期解決ができそうです。
 近年問題になっている若者層の労働問題についても、時間と費用の面であきらめてしまっている若者が多くいると思います。是非、「労働審判という制度があるらしいよ!」と教えてあげてください。


(2008年10月)

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