醍醐寺のバッファゾーンの乱開発を許すな! 弁護士/岩佐 英夫

 1994年世界遺産に指定された伏見の醍醐寺は京都府最古の木造建築「五重の塔」をはじめとする豊かな歴史的遺産と自然の山々に取り囲まれています。山裾には源頼政が「以仁王の挙兵」で宇治平等院へ敗走した「頼政道」が縫い、疎水から分流し今も醍醐の農地を潤す「洛東用水路」が流れています。
 国立公園や世界遺産の周囲には通常「バッファゾーン」と呼ばれる区域が設定されています。これは保護地域外からの影響を緩和するための緩衝地域です。ところが、このバッファゾーン内で3ケ所も乱開発の危機にさらされています。醍醐寺のすぐ東側は1960年ころから違法開発が行われ、1981年には京都市が「市街化調整区域」をはずし、さらに1999年には開発許可をおろすなど乱開発を追認しようとしました。しかし、地元住民の粘り強い抵抗によって阻止されてきました。また、周辺の山は急傾斜地で京都市の防災マップでも「土石流による被害のおそれのある地域」に指定され、洪水の歴史もあります。「バッファゾーン」は暮らしを守るためにも必要なのです。
 ところが、最近、再び開発の動きが強まり山肌を削った無残な姿をさらしています。地元の運動団体のひとつ「醍醐歴史散歩の会」は、京都弁護士会「公害対策・環境保全委員会」に調査依頼の申し立てをし、乱開発反対の世論をさらに広げようと努力しています。ご支援よろしくお願いします。


(2008年10月)

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