働き過ぎによる精神疾患発症について損害賠償請求訴訟を提訴 弁護士/毛利 崇

 八幡市の大手飲食チェーン店に勤務していたAさんは、過重労働の中、寝つきが悪い、気力がわかない、趣味に対して興味が持てないなどの精神的な不調を感じるようになりました。しばらくはしんどいながらも気力を振り絞って勤務を継続していましたが、精神科にかかったところ精神疾患を発症していることが明らかとなり、最終的には勤務を継続することができなくなりました。
 Aさんの職場では長時間労働が常態化しており、Aさん自身も何ヶ月にもわたって月100時間を超える時間外労働をしていました。会社の労働時間管理は杜撰なもので、1日10時間を超える労働時間は入力できないようになっており、適正な残業代の支払いもなされていませんでした。
 Aさんは、自分の精神疾患発症の原因が働き過ぎにあり、会社にその責任があるとして、会社の責任を追及する訴訟を提起されました。私も弁護団の一員として努力をしています(これに先だってÅさんは労災申請を行いましたが、労働基準監督署は上記のような実態を認めて、Aさんの精神疾患発症を労災だと認めています)。
 上記のような長時間過重労働は、飲食店業界全体で常態化しています。他の大手飲食チェーン店の新入社員が入社後わずか6ヶ月で過労自殺されたという報道も記憶に新しいところです。本訴訟は、Aさんの救済はもちろんのこと、こういった飲食店業界の実態を暴き、是正させるための取り組みでもあります。皆さんのご支援をよろしくお願いいたします。


(2013年5月)

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