労働審判の活用を! 弁護士/井関 佳法

 「労働審判」って、ご存知ですか。残業代の未払いや解雇など、労働紛争解決のために、裁判とは別に裁判所で行われる制度として昨年4月にスタートしています。私も遅まきなら利用し、使い勝手のよいことがわかりましたのでお勧めしたいと思います。

素早さ

 労働裁判は時間がかかると敬遠されがちでしたが、労働審判は遅くとも3回以内に結論を出さなければならないとされており、1回目でほぼ心証を固め、2回目と3回目は話し合い解決(調停)を追求し、調停が成立させられない場合には3回目に審判を言い渡します。このように、素早い解決を最大限追求しており、1回目や2回目での解決も少なくありません。

熱意と現場感覚

 裁判は裁判官だけで相当しますが、労働審判は裁判官1名と「労働関係に関する専門的な知識経験を有する」労働審判員2名で担当します。労働審判員は、実際には、労使の団体から推薦されて選任されていますが、労働現場にも通じており、熱意があって能力の高い人が選任されていると評価されています。

審判に対する異議

 ただし、出された審判に対しては異議が出せ、その場合は通常訴訟に移行します。従って、結局4審制だとの批判もあります。しかし、基本的な争点が整理されているため、通常訴訟移行後の審理はスピーディーに進んでいると評価されています。

 労働トラブルに関しては、是非、活用を検討して下さい。

(2007年10月)

戻る

home