メンバーの素顔紹介 中尾誠

本を読む楽しみ

 本を読んだ時、1行でも気に入ったフレーズに出会えれば、得をした気がします。自分が漠然と考えていたことがはっきりと表現されていればなおさらです。
(ユ−トピアの消滅 集英社新書 辻井喬)
 ソ連の崩壊をひとつのユ−トピアの崩壊とし、新しい時代の「ユートピア」についてどうあるべきかと想いをめぐらしています。「組織(企業、革命組織)の一員である時、内部からの(感性にに基づく)異議申し立てを、当為(ゾルレン)の意識こよって却下してきた。」という箇所は、思い当る人は多くいるのではないでしょうか。
(伝統の創造力 岩波新書 辻井喬)
 混沌としたこの国の精禅の拠り処として、どう固有の文化芸術を取り戻すことができるかという問題意識で書かれています。詩人、小説家ですから当然かもしれませんが、表現方法ガ豊かで、やさしい(論述がではなく)文章です。「2001年9月11日の同時多発テロは、それを文明史の文脈で捉えてみる時、産業社会変質の里程表(標)上の事件かもしれないと思われる。」という点は、自分の中でも考えなければと思っています。
 著者の本名は堤清二、西武の元の代表者です。
(2003,3)


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