京都南法律事務所 新法・改正法の紹介

特定商取引法の改正と住宅リフォーム
(弁護士 杉山 潔志)
 2008年6月に改正された特定商取引法が2009年12月1日から施行されました。特定商取引法は、訪問販売、通信販売、連鎖販売取引(いわゆるマルチ商法)、電話勧誘販売、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引によって商品購入や役務提供契約をした消費者に契約から8日以内にクーリングオフ(一方的・無条件の契約解除)を認めています。今回の主な改正点は次のとおりです。

(1) 指定商品・指定役務制が廃止され、原則として、すべての商品やサービスが規制の対象になりました。
(2) 訪問販売業者による契約拒絶者の勧誘継続、再勧誘が禁止され、違反すると業務停止処分等が課せられます
(3) 1回または過去の販売量と合せて必要と思われる量を著しく超える商品、サービスを訪問販売で購入した消費者に契約の撤回、契約解除が認められるようになりました。
(4)  訪問販売によって購入した商品や提供済みのサービスを利用した利益を請求できなくなりました。
(5) 通信販売で返品の可否、条件、送料負担を広告に表示していないときは、消費者が8日間、送料を負担して返品できることになりました。

 特定商取引法は、住宅リフォームにも適用されますので、住宅リフォーム業者は、住居での取引を請求しない消費者に対し、訪問販売でリフォーム契約をした場合には、工事内容を詳細に記載した上で赤枠・赤字8ポイント以上の活字でクーリングオフができる旨の書面を交付しなければなりません。このような書面が交付された日から8日間がクーリングオフできる期間です。
 クーリングオフが認められると、契約の効力が消滅し、住宅リフォーム業者は原状回復をした上、受領した代金を返還しなければなりません。消費者には損害賠償や違約金の支払義務がなく、リフォーム住宅を利用した利益に対する対価の支払いも要しなくなりました。
 壁紙は消耗品として適用除外商品となりますが、壁紙を貼るリフォーム工事には、特定商取引法の適用があると解されています。訪問販売によるリフォーム工事契約には注意が必要です。
情報更新:2010年7月
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