京都南法律事務所 新法・改正法の紹介

雨水の利用を後押しする「雨水利用推進法」が成立・施行されました。
 雨という気象現象は、日本人にとって格別の思いがあるようです。童謡から歌謡曲まで雨に関する多くの歌が作られ、歌われてきました。しかし、最近では、雨が凶暴化してゲリラ豪雨となり、痛ましい被害を発生させています。地球温暖化の影響があるのでしょうか。
 気候変動は、浸水だけでなく、渇水のリスクも増大させます。これまでは、降った雨は効率よく排水させるものと考えられていましたが、雨水を利用することによって水資源の有効利用を図り、あわせて下水道や河川などへの雨水の集中的な流出を抑制することを目的とした「雨水利用推進法」が2014年4月2日に国会で成立・公布され、5月1日に施行されました。 この法律は、国や自治体、独立行政法人に雨水の利用を推進するための施策を策定、実施し、そのための措置を講ずる責務を課し、雨水の利用に関する普及啓発活動や技術者・研究者の育成に努めなければならないと定めています。また、国民に対しても雨水の利用に努めるよう求め、政府に施策実施の法制度上、財政上の措置を講じなければならないとしています。
 これまで、雨水の利用は、主に自治体などの公共施設での導入が中心でしたが、家庭排水をめぐる市民運動や阪神・淡路大震災や東日本大震災などの経験を踏まえ、水問題対策や断水対策、防災グッズの1つとして一般家庭に雨水貯蔵タンクが設置されるようになりました。京都府下では、京都市や木津川市、長岡京市、八幡市、大山崎町、精華町が一般家庭の雨水貯蔵タンクの設置に助成金を交付する制度を作っています。
 一般家庭の雨水貯蔵タンクは、降り始めの汚れた雨水はタンクに溜まらないようにして、フィルターで濾過してからポンプで取水し、トイレの水や洗濯水、家庭菜園や庭木への水やり、打ち水、洗車などの用途に使用できるとのことです。雨水はミネラル分が少ないので、石鹸の泡立ちがよく、洗濯物の汚れもよく落ちるようです。
 すでに雨水利用の普及を進めているNPO法人も存在しており、雨水利用推進法の施行に伴って、自治体が行なう助成制度が普及・拡充することが予想されます。これを契機に、雨水利用を考えてみてはいかがでしょうか。
情報更新:2014年7月
 
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