京都南法律事務所 法律相談Q&A

借地契約の期限切れ

 5年前に、資材置場として私の土地をAさんに地代月額5万円で貸しました。期限がきたので明渡を請求したところ、「ほかに資材を置く場所がない」といって、応じてもらえません。Aさんの言い分は正しいのでしょうか?


借地法の適用なし
 土地の賃借のうち、「建物所有」を目的とするものについては、借地借家法の適用があり、契約期限切れ、即、明渡ということにはなりません。
 しかし、資材置場・駐車場として使用する場合は、契約期限が満了すれば、その土地をAさんが使用する権限はなくなり、ただちに明渡をしなければいけません。

違法な占拠
 Aさんの言い分は、期限付借地契約のイロハを無視したものです。期限後に、地代相当金をあなたに支払つづけたとしても、Aさんの使用が「違法な占拠」であることにかわりありません。また、どうしてもAさんが明渡をしなければ、あなたからAさんに対し明渡訴訟を起こすことになります。

沖縄軍用地も同じ問題
 少し古くなります(1996年)が、沖縄県の米軍楚辺通信所の一部用地が期限切れとなる時に、日米安保条約上の義務などを根拠として継続的使用を「直ちに違法には当たらない」と、政府は談話を発表したことがありました。
 沖縄の地主と国との関係は、あなたとAさんとの関係と同じです。借地法の適用がなく、期限が切れたのも全く同じです。政府は、アメリカとの関係−安保条約に基づく基地提供の義務の履行−においては困ることになりますが、地主さんとは関係のないことです。
  法律を最も守るべき立場にある政府が、誰がみても明らかな「違法な占拠」について、あれこれと理由をつけて「直ちには違法には当たらない」と強弁しているのです。全くおかしな言い訳です。

(弁護士 中尾 誠)

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