京都南法律事務所 法律相談Q&A

夫が妻に全財産を与えると遺言

 私は京都市伏見区に住んでいますが、夫が死亡し、夫の机を整理していたら自筆の遺言が出てきました。遺言の内容は「すべての財産は妻に与える」というものです。
 主な財産は、今私が住んでいる家、土地、預金200万円ぐらいです。私達夫婦には、子どもが3人おり、いずれも成人しております。私が全部もらっておいていいのでしょうか。


遺言の検認手続きを
 遺言の効力についてはあとでお答えしますが、まずその遺言を京都家庭裁判所にもっていって、検認の手続きをとることが必要です。この手続きは、遺言の内容の偽造・変造を防ぎ、利害関係人間において書いてあること自体についてトラブルが起こらないようにするためです。その際に、子どもさん達にも家庭裁判所から検認する旨の通知があります。

遺留分について
 遺言があるからといって、必ずしも財産全部があなたのものになるわけではありません。法定相続人である子どもさん達に「遺留分」といって一定の割合の取り分があります。その取り分は、遺言がない通常の場合の半分、即ち各自相続財産の1/12ずつです。なお、法定相続人のうち、配偶者、子ども、親には「遺留分」はありますが、兄弟姉妹にはありません。
 よって、法定相続人が、配偶者と兄弟姉妹の場合は、遺言どおりの効力があることになります。
 なお、遺留分減殺請求権は、相続の開始及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知った時から1年間、相続開始の時から10年を経過した時は、時効により消滅します。

親子で話し合いを
 子どもさんより遺産がほしいとの話であれば、遺産分割の方法についてあなたと子どもさんとの間で協議をして決めることになり、協議が整わなければ家庭裁判所の審判で決めることになります。
 子どもさん達が、遺産はいらないということであれば、遺言どおり財産はあなた1人のものになります。
 親子のことですので、よく話し合われることが大切だと思います。
(弁護士 中尾 誠)


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