京都南法律事務所 法律相談Q&A

三女が遺産を全てもらってしまったが…

 父は3年前に死亡し、相続人は娘3人で私は長女です。先日次女が、「父の不動産の名義が2年前に全部三女に移っている」と教えてくれました。相続には必ず姉妹全員の実印がいると聞いていたのに不思議です。


 お父様の公正証書遺言があれば知らぬ間に名義移転されることもありうるのです。まずは法務局に行ってどんな書類に基づいてされたのか調査してください。
 調べてみましたら、三女に全て与えるという公正証書遺言に基づいてされていました。私や次女はもう何もいえませんか。

 亡くなった人の兄弟姉妹を除いた相続人には相続財産の一定割合について留保されるという権利があり、その分を取り戻すことができます。これを「遺留分」と言います。直系尊属のみが相続人の場合は遺産の3分の1、その他の場合は2分の1です。あなたや次女さんは各6分の1(3分の1×2分の1)を遺留分として取り戻すことができます。

 今後、具体的にどうしたらいいでしょうか。

 遺留分減殺請求権の行使は、遺留分を侵害する遺贈や贈与を受けた人に対して意思表示するだけでできます。後日の証拠となるような内容証明郵便(配達証明つき)で意思表示しておきましょう。そして当事者間で話し合いができない場合は裁判所に審判申立てあるいは民事訴訟を起こすことが必要です。なお、この権利はあなたがお父様の死亡と三女への遺贈を知って1年以上経つと時効となり権利行使できなくなるので注意してください。

 弁護士に依頼したいのですが費用の準備が困難です。

 (1)勝利の見込みがあり(2)申込者に裁判費用の負担能力がない場合には、法律扶助協会という裁判費用、弁護士費用の立替えをする機関があります。詳しくはお知り合いの弁護士にご相談ください。

(弁護士 吉田眞佐子)


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