京都南法律事務所 法律相談Q&A

相続あれこれ

 「相続の手続は何時までにしなければなりませんか?」
 「特に期限はありません。」
 法律相談でよく尋ねられる質問です。但し、2つのことに注意してください。
 1つ目は、相続税の申告期限が10か月以内となっていることです。基礎控除は「3000万円+600万円×相続人の数」です。超える可能性があれば、他に使える制度の調査や申告の準備をして下さい。
 2つめは、「表見相続人」(相続欠格者や後順位相続人)が遺産を相続したような顔で使用・管理している場合です。この場合は5年が経過すると遺産について権利主張ができなくなる場合があります。

 「遺産分けができるまでの賃料は誰のものになりますか?」
 「法定相続人が相続分に応じてもらうことができます。」
 借家だったり駐車場だったりして、もともと賃料が入っていた遺産があります。被相続人が亡くなって以降の賃料は、法律的には遺産ではない、と考えられています。
 しかしまず、遺産分けの中で分け方を話し合うことを合意することができます。もしこうした合意ができない場合でも、法定相続分に応じてもらう事ができます。

 「相続人の一人が、遺産分けまで遺産を使っていた場合、使用料等を請求できますか?」
 「基本的には難しいとお考え下さい。」
 親と同居していた兄家族が、実家でそのまま暮らしていた、5年もかかったが、実家を売ってその売買代金を分けることで、ようやく遺産分けの話がついた、兄家族はその間、無償で実家に住んでいた、使用料を請求できないか。しごくもっともなお気持ちだと思います。
 しかしこのような場合、裁判所は、使用料の請求を基本的には認めていません。生前に被相続人が無償で使用させていた関係(使用貸借)が、死亡後も遺産分割成立まで継続すると考えるのです。但し、遺産の使用が、居住用である場合が想定されています。

(弁護士 井関 佳法)

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