やましろのくに 山背<やましろ>の国のよいこと・よいもの・よいところ…
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No.111 重要文化財 伊佐家住宅(八幡市上津屋浜垣内)



 伊佐家住宅は、江戸時代中期の山城地方の代表的民家として、昭和50年(1975)に、先ず主屋が国の重要文化財に指定され、昭和55年(1980)に主屋以外の建物と普請文書、古図、宅地などが追加指定された。
 伊佐家は代々天領()の庄屋を勤めた家で、敷地は約2600平方メートルあり住宅周囲に石垣を築き、正面の南側道路沿いには壕跡が残っている。屋敷の裏三方は竹薮で囲み、竹薮と屋敷とを区切る堀をめぐらせている。屋敷のほぼ中央に享保19年(1734)に上棟の茅葺き主屋があり、表側に長蔵を構え、主屋と長蔵の間に中仕切の高塀を築き、塀中門がある。主屋の裏側には内蔵が隣接して建ち、さらにその裏に東蔵、木小屋、二階蔵、乾蔵が頑丈な石垣の上に建ち並んでいる。
 特徴としては、主屋の軒の厚い茅葺、玄関から座敷への「桃山」という赤壁、祭礼用の大きな「かまど」、主屋と裏側の蔵を結ぶ高縁などがあげられる。
 伊佐家住宅へは、京阪八幡駅前から京阪宇治交通、浜上津屋で下車すぐ。
 
※天領ー江戸幕府の直轄地
(八幡市教育委員会 八幡市郷土史会 高札より部分引用)
 
(切り絵と文・渡辺 勝)
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