「終活」―しておいた方がよいこと 弁護士/中尾 誠

◆誰のための終活◆
 子供の頃の写真をはじめなかなか捨てることが出来ないものがあります。「遺された者にとっては、不要であり処分に困るので、生前に処分するほうが良い」とよく言われます。しかし、終活は、遺された者(相続人など)のためにするものではなく、当の本人のためにするものであり、自分にとって必要なことを中心に考えればよいと思います。
 特に相続人がいる場合、「相続」とはそういうもの ― 財産だけでなく、不要なものを含めてすべて受け継ぐ― だからです。

【遺 言】
 誰が相続人かについて、理解をしておいてください。その上で、相続人以外の人にあげたい時、相続人のうち特定の人にあげたい時には、その旨の遺言をしたほうが良いと思います。特に、相続人が誰もいない時は、遺言をしなければ、すべて国のものとなりますので、気をつけてください。
 また、遺言書を書く時に、その人に「遺言をする能力」があることが必要です。よって、「(元気なので)まだ後でよいか」と思って先延ばしにするのは、注意が必要です。

【成年後見】
 出来るだけ長く、自分のことは自分でできることが理想であり、健康に留意することが何よりも大切です。
 しかし、財産の管理・利用を自分でできなくなった時、本人に代わって、選任された成年後見人が、財産の管理等をすることになります。身の回りの親族の間で争いのない場合は、誰か親族が成年後見人となることが多いですが、そうでない場合は、弁護士など知らない者が選任されます。
 元気な時に、「任意後見契約」を公正証書によって作成することによって、あらかじめ任意後見人となってもらう人を決めておくことも出来ます。
(2022年5月)

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