コラム 石井 達也 
マスクのこれから

 日本国内でCOVID-19の感染が報告されてから3年が経過しました。この3年マスクが手放せない生活が続きました。今年2月10日、政府の新型コロナウィルス感染症対策本部は、3月13日以降マスクの着用について、「個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねる」ことを決定しました。町でのマスクを外している人を見るようになりました。
 さて、政府の発表は、「個人の主体的な選択を尊重」するとしています。したがって、マスクをつけるのも、外すのも「個人の主体的な選択」に委ねられているわけです。巷では、「マスク論争」なるものがあるようです。ようやくマスクを外せるという解放感を感じている方もいれば、一方で感染症に対して未だ不安を抱えている人もいるでしょう。今年は花粉が例年に比べて多いと聞きますから、その点でもなかなかマスクを手放せない人が多いかもしれません。このような時こそ、「何のためにマスクをつけるのか」という原点に立ち返る必要があるでしょう。そして、「個人の主体的な」判断に委ねられた今こそ、個々人が情報を集め、主体的に考え、その上で他者の主体的な判断を尊重する姿勢が重要になってくると思います。
 なお、当事務所では、職務の特性等の諸般の事情を考慮し、ご来所いただく方にはマスクの着用をお願いしております。ご理解の程よろしくお願いいたします。

2023年5月