コラム 井関 佳法 
自民党・市民クラブ大阪市会議員団が教えてくれる「大阪都構想」
 自民党・市民クラブ大阪市会議員団が、開設サイト「今さら聞けない大阪都構想」を公開していました。わかりやすく説明されていましたので、気になる点をまとめてみました。
  • 経済効果はありますか?
     経済効果はありません。当初、年間4000億円も経済効果があると言われていましたが、大阪市のままでできる地下鉄民営化や施設統合の効果がほとんどで、都構想自体に経済効果はありません。
  • 費用は削減されますか?
     多額の費用がかかります。1つの大阪市を4つの特別区に分割するには、1300億円以上という大変な費用がかかります。
  • 大阪府との関係はどう変わりますか?
     大阪市は黒字財政ですが大阪府は赤字です。都構想が実現すると、大阪市のお金を大阪府が吸い上げることになります。大阪市の予算は8600億円、分割される4つの特別区の予算は6600億円、減った2000億円を大阪府が吸い上げます。
  • その2000億円はどうなりますか? どのような影響がありますか?
     広域の大型開発に投じられ、市民サービスが切り捨てられます。
     予算は、まず人件費、借金返済、施設建設費、法律で決められた施策等どうしても必要な所へ支払います。2000億円減のしわ寄せは、これまで大阪市が行ってきた独自の住民サービス施策に向けられます。  
 維新は、大阪府から財源が配られると宣伝しています。しかし、大阪市以外では実施されていない住民サービスのための財源が、4つの特別区にだけ配られるとは考えにくいでしょう。

2020年11月