コラム 中尾 誠 
1年の節目
 自分の小さい頃、ないし、子供たちが大人になるまでは、私にとって、1年は4月に始まり3月で終わっていました。4月・新学期が、新しく何かが始まる、何かを始めるという時でした。
 しかし、いつの頃からか、1年の始まりは1月1日からで、12月31日が文字通り「年末」となりました。12月に入ると、やり残したことを考えるとともに、今年1年が無事終わりそうだということをありがたく感じるのが、恒例です。
 また、若い頃にはあまり意識しなかったことですが、1年の間の季節の移り変わりに目が向くようになりました。地球が太陽の周りを少し傾いて回っている(公転)こと、日本がちょうどよい場所にある(京都市は北緯35度)ことが、うまく四季があることの理由のようです。
 他の国には、旅行以外では行ったことがありませんので、よく分かりませんが、1年間を違う体感で過ごしているのだと思います。
 秋になればクリやリンゴ、冬にはシャケやミカンをはじめとするかんきつ類、春には山菜やアスパラ、夏には桃やミョウガを食べたくなります。
 東大路通りの紅葉、高野川沿いの桜、丸太町橋からの新緑など、日常の中で見る景色が、気に入っています。
 
2018年11月