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刑事弁護人の役割と保釈 |
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息子が昨日、恐喝容疑で逮捕されました。会社勤めですので、すぐにでも「保釈」で外に出してやりたいと思っています。弁護士に頼めば保釈はすぐにできるのでしょうか。今から弁護士をつけた方が有利になるのでしょうか。 |
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手続きの概略 刑事手続きは(1)捜査段階と(2)公判段階に区分できます。捜査段階は、逮捕の2〜3日間と勾留の10日間(延長されれば20日間)にわかれ、その間に、警察・検察が被疑者(息子さん)の取調べを含め捜査を行い、起訴するかどうかを決めます。起訴されれば公判段階となり、最終的に裁判所で判決が下されることになります。 保釈は起訴後 捜査段階においては、保釈という手続きはありません。 息子さんの身柄を保釈してもらうためには、検察官への申し入れ、勾留取消しなどの法的手続きがありますが、勾留が決定してしまったあとは実際にはなかなか難しいのが実情です。 起訴後の保釈は、一定の要件がある場合に、保釈保証金を納めて(息子さんが逃亡などしなければ、戻ってきます)行います。お金を積めば必ず保釈が認められるわけではないことを、頭に入れておいてください。なお、保釈保証金が用意できない場合は、それを立て替えてくれる機関もあります。 捜査段階の弁護人の役割 逮捕・勾留されている場合は、接見を通じて、本人(被疑者)と家族とのパイプ役となること、黙秘権を含めて被疑者の権利の説明をし捜査機関のいきすぎ、不当な捜査に対する心がまえをもたせることが、弁護人の大きな役割です。 捜査状況に応じて、「恐喝」の被害者との示談交渉など、家族の方々と協力をして有利な条件づくりを行うことも、その一つです。 起訴される場合でも、事件の骨格は捜査段階で決まります。特に、被疑事実に争いのある場合は、早い段階で弁護士に依頼することをおすすめします。 (弁護士 中尾 誠)
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