今月は写真での紹介です。
京田辺市の酬恩庵は、一休禅師が晩年を過ごしたお寺。通称「一休寺」として親しまれています。「一休さん」と言えば、子供の頃に見た、絵本やアニメのトンチ話を懐かしむ方も多いのでは。
一休禅師は、81歳の時に京都大徳寺の住持となった時も、この酬恩庵から通ったそうです。大徳寺の僧から餅の入った小豆汁を出された一休禅師が、その美味しさに「善哉此汁(よきかなこのしる)」と言ったことから、お汁粉を「ぜんざい」と呼ぶようになったのだとか。「ぜんざい」の名付け親が一休さんだったなんて、ご存じでしたか。
酬恩庵一休寺では、一年の誓いを奉納する行事『一休善哉(ぜんざい)の日』を、1月の最終日曜日に行っています。
この日、参拝者は「今年1年の誓い(一善)」を絵馬に書いて祈祷法要を受け、奉納所に絵馬を納めた後、ぜんざいをいただきます。
お天気に恵まれた今年の「一休善哉の日」は、約700人の参拝者が訪れたそうです。
絵馬を前に「う〜ん」とうなりながら今年一年を思い、祈祷法要を待つ間、本堂の縁で日向ぼっこ。久しぶりの正座でご祈祷を受けた後は、ぜんざいに舌鼓。静かな境内の散策でふくらんだ梅の蕾を眺めながら「よきかな、よきかな」と顔がほころぶ一日でした。
2006年1月29日
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