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2022年4月から成人年齢が18歳になります!

2022年2月3日
*18歳で成人に

 成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が、いよいよ2022年4月1日から施行されることになります。施行の時には,18歳から20歳未満の若者が一斉に成人することになります。
 「成人式はどうなるのか?」と心配する声もありましたが、例えば、京都市では「はたちを祝う記念式典」として、従前どおり20歳を対象に開かれることになりました。

*成人年齢の意味

 未成年者は、奨学金等お金を借りる、アパートを借りる、大きな買い物をする等、契約等を単独で行うことはできず、親の同意(署名押印)が必要とされています。万一、親の同意なしに不利な契約等をしてしまっても、後から取り消すことができることとされており、未成年者を保護しようとしています。

*若者の自己決定の権利

 これからは18歳になれば、親の同意(署名押印)なしに契約できることになります。18歳と言えば、就職したり進学したりする年齢です。就職は労働契約、進学も学校との契約を伴います。成人年齢を18歳に引き下げる法律改正は、こうした人生の大きな選択の場面で、親ではなく本人の意思を尊重する、若者の自己決定権を尊重しようとしていると考えられます。

*消費者被害

 他方で、成人年齢を18歳に引き下げることで、若年者保護が後退するようなことがあってはなりません。18歳になれば誰もが、自分の権利を守って経済活動に参加できるように、学校等で消費者教育を充実させることが必要です。
 尚、飲酒や喫煙,競馬競輪などの公営ギャンブルの年齢制限は、若年者の健康や依存症の危険を考えて、20歳のままとされています。

弁護士 井関佳法

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