京都南法律事務所

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高齢者と契約トラブル,消費者被害

2022年11月4日
*「終活」

 終活といえば、「人生の終わりのための活動」(葬儀,相続など)というイメージでしたが、より広く「人生の最期を意識しながら、これからの人生を自分らしく生きる準備をし、亡くなったあとに備えること」と捉えると、取り組みやすいと思います。
 生前整理では、使っていない預貯金口座や不動産の整理・処分、定額有料サービスの見直し、モノやお金の貸し借りの解決もお考えいただくとよいと思います。
 高齢化社会の中で、最期まで自分で選択したい、また、身近な人々の争いを防ぎ、財産をしっかりと引き継ぎたいという方が増えていると感じます。
 特に、子どもがいない方や、財産を引き継いでほしいと思う人が唯一の相続人ではないという方は、早めに専門家に相談して対策をされることをお勧めします。

*契約トラブル,消費者被害

 老人ホームに入居する場合、高額の入居金が必要な施設もあれば、毎月の支払いでよい施設もあります。入居後に事情が変わって退去する場合や、事業者の倒産リスクなど、十分考えて選択されるとよいと思います。
 墓地、納骨堂などは、まとまった金額の支出と管理費の支払いを伴います。
 身元保証事業者との高齢者サポート契約をめぐっては、高額な契約料の支払いや解約時のトラブル等が報告されています。
 高齢者の方の消費者被害事件は、多数発生しています。
 契約トラブルや消費者被害の予防のためには、何事も即決せず比較してよく考えること、決める前に周りの人と相談すること、また、「転ばぬ先の杖」としての専門家相談の積極的なご活用をお勧めします。

弁護士 吉田眞佐子

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