山背<やましろ>の国のよいこと・よいもの・よいところ… 切り絵とエッセイで紹介します |
No.105 海住山寺の文殊堂のモミジと修行大師像(加茂町) |
寺の駐車場から山門をくぐらず境内に入ると、十数人の奉仕の人達が草取りをされていました。暫くして草取りも終わり、住職さんと共に文殊堂と修行大師像の前でお経をあげてから、車で帰っていかれました。 本堂前の狛犬がユーモラスな顔で迎えてくれ、「やる気地蔵」や願いをかなえてくれる「なすの腰掛け」その他色々、ユーモアに富んだお地蔵さんがありました。 海住山寺は天平7年(735)に建てられたそうですが、不幸にして保延3年(1137)に火災にあいました。その後、承元2年(1208)に解脱上人貞慶という人が庵を作り補陀洛山海住山寺と名づけ、ここに現在のお寺の基が定められたそうです。 文殊堂は国重要文化財に指定されており、寄棟造りの銅板葺きの建物です。駐車場からの参道の左側には、鐘つき堂と弘法大師の修行大師像がありました。文殊堂前には見事に剪定されたモミジがあり、紅葉時には非常に美しいと思います(取材時にはまだ青々とした葉で残念)。 この切り絵は、文殊堂を斜めからとらえてバックとし、真っ赤に紅葉したモミジを中央に、右に修行大師像を配した構図にして表現しました。 (切り絵と文・渡辺 勝)
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