山背<やましろ>の国のよいこと・よいもの・よいところ… 切り絵とエッセイで紹介します |
No.93 大山崎山荘美術館本館と紅葉(大山崎) |
大山崎山荘美術館は、JR山崎駅又は、阪急大山崎駅で下車し、山崎の合戦で有名な天王山の麓、急な坂道を徒歩約10分程度登った所にあります。 美術館本館は、大阪の実業家加賀正太郎氏が建てた英国風の別荘で、加賀氏の没後は、レストランや企業の保養施設として利用されていたが色々な経過の後、マンション建設のため取り壊される運命になり、地元大山崎住民が保存運動に立ち上がりました。その後、アサヒビール、京都府、大山崎町が山荘を買い取り、建築家安藤忠雄氏による修復工事を経て、1996年に山荘美術館本館として開館しました。 本館内部は、柱に巨木が用いられ美しい木目の梁、ヨーロッパ風の照明器具やステンドグラス、陶芸家の河井寛次郎、バーナード・リーチ、浜田庄司等の作品が飾られていました。また、同じく安藤氏により設計された新館は、本館の隣にあり、モネの「睡蓮」や現代彫刻が飾られていました。 本館の2階のテラスには、オープンカフェも有り、目の前には八幡の男山。眼下に流れる桂川、宇治川、木津川と山川合流の流れ。本館周囲の樹木にはもみじも多く、青々とした葉を風で揺らし「早く来い、来い紅葉の秋」と待ちわびている様子です。 (切り絵と文 渡辺 勝) 作者プロフィール |