井関佳法 Essay
城陽市富野荘のいちじく
2024年10月
9月14日、城陽市富野荘にいちじくを買いに行ってきました。たまたま、本当に久しぶりにいちじくを買ってみたところとても美味しく、遊びに来る長男夫婦に食べさせてやろうと仕入れに出かけました。
近鉄富野荘駅から東へ住宅地を抜けると農地が広がり、ここそこのいちじく畑の農小屋で朝採れいちじくを売っています。近づくと、なにやら懐かしい甘い匂いがします。いちじく畑の匂いです。小学生の頃の通学路がいちじく畑の脇を通っていて、その時の匂いだと思い出しました。
昔は薄い皮を、手や顔につくとかゆくなると言われて気を付けて剥がして食べた記憶があるのですが、種類が違うのでしょうか、皮ごとおいしくいただけました。熟してから収穫して傷みやすいというのが、店頭ではあまり見ることができない理由のようです。
城陽富野荘は、黄金色の稲田に、赤い実をつけたいちじく畑と真白な蓮の花が一面に咲いた蓮根畑(池)が点在していて、その景観は、しばし暑さを忘れさせるほどに見事なものでした。