京都南法律事務所

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中尾 誠 Essay

よい相談者、よい弁護士
2003年3月
 よく人から、「先生の相談時間は短い」と言われる。私は、それ以上聞いても(話しても)どうしようもない(たぶん理解してもらえない、責任が持てない)ので、話を打ち切るのであり他意はない。しかし、相談者にとれば、話を聞いてもらえないという感じが残るようである。
 相談の内容によっては、相談者の期待に沿った回答をすることにはならないことがある。そんな時、「今日は、無駄であった」と言われることもある。ダメであると言うことも、その前提であらたに検討するためのひとつの回答だと思うのだが。
 相談者によっては、相談の内容が何か(それが法律問題かどうかを含めて)ということを本人もよく解っていないことがある。そのような人を含めて、出来るだけ敷居を低くした形で相談活動をやっていこうということで、事務所を開設しているが、なかなか本題に入らず、イライラすることがある。反省しなければと思っている。
 相談で解決できることと受任しなければ解決できないことがあるように思う。相談者は、そんなことは気にせず、とにかく解決(具体的な解決)を求めることが多い。そこでの行き違いもよくあることである。
 これまで多くの相談を聞いているが、あらためて、むずかしいと思う、この頃である

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