中尾 誠 Essay
数の風景
2010年11月
日曜日などに、よく車で通る道にある道路標識である。見るたびに、きれいだと思う。並んでいる数字が、11、44、77とすべて11で割り切れ、また、1(11)→4(44)→7(77)と3(33)間隔で並んでいるからだ。多くの人が、この標識を見ていると思うが、同じように感じているのだろうか。また、車を運転しているときに前を走っているプレートナンバーが、「京都 32 わ1024」であるのを見つけた時、やったと思う。それは、1024が、きれいに割り切れる(2を10回掛けたもの・210)からだ。さらに、322=1024となっている。逆に、プレートナンバーが「1279」など割り切れないときは、居心地が悪く、何とか割り切れないかと計算しながら、その車の後をついて行きたくなる(上の数字は、素数なので割り切れない)。
また、これから冬になると、鴨川にユリカモメが飛んでくるが、雪の河原のユリカモメの様子を眺めるというより、その数を数えてしまう。情緒がないと言われればそれまでであるが。
多分、ほかの人とは、見えている風景が違っているのだと思う。