中尾 誠 Essay
「大人の年齢」は、何歳?
2023年3月
民法が改正され、2022年4月から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。しかし、すべての場面において、18歳で成年(成人)と見なされるわけではありません。例えば、お酒を飲んでよいのは、これまで通り、20歳です。成年(成人)・大人となされる年齢は次の通りです。間違えないでください。
- (15歳)
- ・遺言をすることができる
- ー民法(961条)
- ・自分の意思で、養子縁組をすることができる
- ー民法(797条)
- (18歳)
- ・民法(4条)の成年となる年齢
- ー契約をすることができる。但し、携帯電話の契約、不動産住宅契約、カードローン、銀行貸し付けなどについての、対応はまちまち
- 親権から離れる
- ・婚姻適齢(男女とも)
- ー民法(731条)
- ・国民投票ができる
- -日本国憲法の改正手続きに関する法律(国民投票法)
- ・選挙において投票ができる
- ー公職選挙法
- ・パチンコをすることができる
- ー風俗営業法22条1項5号
- ・児童養護施設の入所年齢・原則18歳(最長22歳)
- ー児童福祉法、但し、改正の動きあり
- ・裁判員への選任(但し、学生・生徒は辞退可)
- ー裁判員の参加する刑事裁判に関する法律13条
- (19歳)
- ・サッカーくじを買うことができる
- -スポーツ振興投票の実施等に関する法律(9条)
- ・自動車の二種免許の取得
- ー道路交通法、但し、普通免許保有1年以上・特例教習等の制限付
- (20歳)
- ・刑事罰において成人の扱い
- ー少年法、但し、18歳19歳は、「特定少年」とし、「ぐ犯少年」から外す。
- ・養親となることができる ー民法(792条
- ・飲酒 -未成年者飲酒禁止法
- ・喫煙 -未成年者飲酒禁止法
- ・競馬、競輪などの公営ギャンブルをすることができる
- -競馬(競馬法)、ボートレース(モーターボート競走法)、競輪(自転車競技法)、オートレース(小型自動車競走法)
- ・国民年金の掛金の支払い義務
- ー国民年金法(7条1項1号)