中尾 誠 Essay
必要な「終活」は何?
2024年4月
◆誰にとっての「終活」か後に残された者の迷惑になってはいけないので「要らないものは生前に処分しましょう」と言われることがあります。しかし、本人にとって「処分」しなくても特に困らないのであれば、そのままにしておけばよいと思います。本人にとって、見られるのが嫌だと思う物があれば、「処分」すればよいのです。「ごみ」も含めて「相続財産」ですので。
「終活」は、残された者のためではなく、自分自身のためにするものだからです。
◆必要な遺言
生きた証として、一定の財産が残ること(ないし、残すこと)があります。誰に財産を渡すのか、また、渡したくないのかということについて、元気なうちに、考えてみることが必要だと思います。
法律の規定(法定相続分や相続人の範囲など)と自分の考えが異なっている時は、遺言を書くことを検討ください。
財産の引き継ぎをスムーズにするという意味で、子どもがおらず兄弟が相続人という方や、在日朝鮮・韓国人などの日本人以外の方については、遺言を書くことを検討ください。
◆老後のケアー
元気で生き続けること、そのために、運動をしたり、食べるものに気をつけたりすることを含めて、日常の生活に気を配ることが、最大の「終活」だと思います。
そうは言っても、十分に自分のことができなくなった時の生活をサポートしてもらえる方(身内の者に限らず)を確保しておくこと(そのような方をどう見つけるか難しいことですが)も必要なことです。