中尾 誠 Essay
春を想う
2025年4月
「春はあけぼの」というまでもなく、朝、夜が明けるのが早くなり、すがすがしい気分で朝を迎える春はよい季節です。家の周りで、お引っ越しをされている人たちを多く見かけます。新学期であり、また、新社会人のスタートの時です。そのような人たちを見かける度、新しい環境のなか慣れないことも多くあると思いますが、「頑張りすぎることなく、頑張れ!」と、エールを送りたくなります。
14年前の3月11日の東北は、たいへん寒い、そして、晴れ渡った星空がきれいな夜だったと聞いています。今年の3月には、岩手県大船渡市の山火事のニュースが流れていました。私は無神論者ですが、思わず、「神はいないのか」と思ってしまいます。
「北国の春」という歌がありますが、厳しい冬の寒さを乗り越えて迎えた春の訪れは、その地域の人々にとって、格別なものがあるのだろうと思います。一日も早い暖かい春が、北国に来ることを願っています。

▲ 城南宮・春の室町の庭(伏見)