中尾 誠 Essay
天皇制について
2026年4月
日本国憲法(第2条)は、「皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、継承する」と定め、皇室典範は、「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」としています。現在、皇位継承資格者が少なく、このままでは天皇制の存続が危うくなるとして、旧宮家の男系男子を皇族として養子に迎える案や女性天皇・女系天皇を認める案など様々な動きがあります。
男系で営々と続いてきた天皇家が我が国の伝統であり維持したいというのも一つの考え方です。しかし、男系天皇制は「一夫多妻制」で維持されてきたものです。
そもそも、人はみな平等であり、地域・文化・言語等の一部ないし全部を共通にする人々がその平等な立場で国家を形成しているというのが、国民主権の国家です。この国の主権者が国民だとすれば、戸籍もなく苗字もない、国民とは違う立場にいる天皇(並びに、皇族)の存在そのものが国民主権の憲法と相容れず、現在の議論は考えるべき大前提を素通りしているのではないでしょうか。
「一夫多妻制」をよしとしないことは前提とし、男子の皇族が続かなくなるのであれば「廃止」という選択をしても良いのではないでしょうか。また、そのような選択をする国民でありたいと思います。
日本国憲法第1条に堂々と国民主権の規定を掲げられる日が来ることを希望します。

