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成年後見制度が改正されました

2026年7月29日
◆成年後見制度の改正

2026年6月17日、成年後見制度を改正する法律が成立し、同月24日に公布されました。公布から2年6月以内に施行されます。制度改正は、ニーズの増加・多様化や自己決定権の尊重の理念の高まりが背景と言われています。

◆これまでの成年後見・保佐・補助の制度

現在の制度は、「事理弁識能力を欠く者」(自分の行動の結果がどうなるかを理解し判断できる精神能力を欠く者)に対し、「成年後見人」が選任され、その能力回復まで後見に付されます。成年後見人には包括的な代理権や日常生活に必要な行為以外の本人の行為に対する取消権が認められています。 また、「その能力が著しく不十分な者」については、本人の個別の行為に対する代理権が付与され、一定の事項についての同意権が定められた「保佐人」が選任され、また「その能力が不十分な者」については、本人の個別の行為に対する代理権や同意事項を付与した「補助人」が選任される制度となっています。

◆改正された成年後見制度の概要

今回の主な改正点は、

  1. 後見、保佐制度が廃止されて補助制度へ一元化され、家庭裁判所が特定の行為について補助人に代理権や本人の行為の取消権を付与する制度になります。
  2. 事理弁識能力が回復しない場合でも、制度利用の必要性がなくなったときは、申立てまたは職権で制度利用を終了させられるとされました。
  3. 補助人選任の際の本人の意見聴取や補助人に本人の意向把握義務など本人の自己決定権をより尊重する
  4. とされました。

◆改正制度の実施のための課題

改正制度のもとでは、本人が日常的な金銭管理や生活支援を行う意思決定を支援する仕組みが必要となります。地域や自治体、支援団体などの支援のネットワークの構築やその財源の確保、家庭裁判所の充実などが課題となります。

弁護士 杉山潔志

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